ザキヤマという男の物語。

人生は冥土までの暇つぶし。自由気ままな男の物語を書き残しています。

心の闇①

僕はどうしてこんなに八方美人なんだろう。

彼女という存在がいながら、なぜ元カノと連絡を取ったのか。

付き合い始める前(3月上旬)、今の彼女は交友関係をはじめ、私はこんな人間ですよと打ち明けてくれた。

それは僕がそうであった様に、彼女もネットで知り合ったからという不安を取り除く為の行動だった。

その当時の僕はというと、元カノとは完全に切れていた。

いや、切られていたという表現の方が正しい。

喧嘩になる度に相手からすべての連絡手段をブロックされ、ほとぼりが冷めたら向こうから再連絡があり、交流が「戻る」様な関係を繰り返していたのが2016年の11月末まで。

戻ったとしても、男女の関係はなかったし、高速を飛ばして1時間くらいの場所に住んでいたこともあり、会う頻度ば月1が基本で稀に2回食事や買い物に付き合う程度。これでは「彼女です」と紹介できる関係ではなかった。

こんな関係を見かねて、友人からも

早く関係を終わらずべきだ。君には釣り合わないし利用されているだけだよ?

と言われ続けていた。

自分でも分かっていた。なのに僕が元カノを邪険に出来なかったのには理由があった。

僕は今、2人の子を元嫁に預けている身。自分の子供が小さいときは全く育児に関与せずガムシャラに働いていたが身体を壊して転職。転職先は定時間で終わり、福利厚生のしっかりした企業を選んだ。

そして穴埋めをするように保育園行事に参加したが、幼少期の可愛い時期を知らないまま時は過ぎ、あげくの果てに夫婦関係が成り立たなくなり離婚。

そんな事もあり、元彼女の子供が懐いてくれて可愛くて仕方なかった。

さらに元カノのご主人さんは大病を患い、その子を瞳に入れないまま永眠されていた経緯からパパ役をさせてもらうだけで充分満たされていたのだ。

子供が会いたがっている。

買い物をしている間、相手していてほしい。

育児に悩んでる。どうしたらいい?

元カノは、僕に会いたいではなく、子供の面倒を見てくれるから遊ぼうというお誘いにしか聞えなくなってきた2016年11月末、今までで一番理不尽な事を言われた。そして初めて僕は元カノに反論をし、もう連絡はしてくれるなと伝えていた。

気持ちは完全に切れたし、連絡手段もこちらから削除していたはずなのに、3月に再び元カノからの連絡を受けて繋がってしまったのだ。

再連絡を受けるも何事もなかった様な態度に嫌気がさして会わなかったという大義名分を盾に、これは潔白だと思い込んでいた。

今の彼女は、僕が過去を話さずにいることをずっと気にしていた。

アナタは過去を話さない。

今まで私は好き放題やって来てるし、今もこんなだから言えた立場じゃないんだけど気になる。

たくさん裏切って、裏切られてきたのもあって、人を信じられないと思っていたけど、アナタは違う。満たしてくれるからこそ、元カノと切れた理由がわからない・・・と。

そして何度となく謝りながらも、僕に本当に連絡がないのか質問をしていた。

付き合い始めた時に関係は去年切れていて、連絡は一切ない。連絡先も消している。と伝えていただけに、今さら連絡を取ってしまっただなんて言えずにいた。

4/20

新しい彼女の友達まで紹介して貰ってこれからだという矢先の出来事だった。

再び元カノからコンタクト。

ここが僕のズルいところ。

相手がブロックしている事を確認して安心していた。つまり僕からはブロックをしていなかった。

4月から預けた幼稚園で娘が虐待を受けている。こんなことってあるのかな・・・?

他人の子。

終わった関係。

束縛に耐えきれず、理不尽さに嫌気がさして断ったのに、お子さんの事が気になり無視できなかった。

知りうる事をメッセンジャーで返信。

電話でお礼と共に言われた言葉。

やっぱり頼りになる。今まで本当にごめん。また付き合ってくれないかな?

正直、違和感しかなかった。

~元カノは僕をみていない。これは母性なんだろうけど、男としての承認欲は全く満たせてもらえない。また雁字搦めな付き合いは御免だ~

今までならこんなことは思わなかっただろう。

でも、今の僕はもうあの時の僕ではなかった。

全て打ち明け、僕を男として認めてくれる今の彼女は、この時すでに掛け替えのない存在だった。

そんなつもりはない。あわよくばって感じしか受けない。バイクツーリングとかにも行きたいし、何を今自分がしたいか考えた結果・・・あっそ。そんな言葉なんか聞きたくなかった。もういい!

無機質な機械音だけが脳内を駆け巡った。

中途半端な対応をした僕にも非がある。

でもこれでやっと終わった。

負い目なく正々堂々と今の彼女と過ごすことができると胸をなでおろしてたのを覚えている。。。

-続く-